「なか卯」で初めて食ったトリュフはアイツのニオイがした。

なか卯って言や親子丼だな。
元々は50年前に大阪の茨木でスタートしたうどん屋だったらしいが、親子丼も販売開始から今年で25周年を迎えるそうだ。
オレはなか卯じゃ肉重か海鮮丼か親子丼を注文するんだが、今日、券売機で思わず2度見しちまった商品がある。
「トリュフの親子重」。
なか卯がチーズ使った親子丼を売り始めたって話は聞いてたが、今度はトリュフを使ってきやがったか。
どうやら最近のなか卯は、ヨーロッパ方面を攻めてるらしい。
しかも通常価格が990円なところ、今だけ200円引きとか書いてある。
そういえばオレ、トリュフって食ったことがねえな。
だから味も食感も想像がつかん。
親子丼と合う食材かどうかはわかんねえが、オレの頭ん中じゃ警戒心より好奇心の方が勝ちやがって、気づいたら券売機のボタンを押してた。

食券と引き換えに呼び出しベルを受け取って、テーブル席で5分ほどスマホいじってたらベルが鳴った。
商品を受け取りにカウンターに行くと、トレーの上には「うな重」でも見かけるいつもの重箱が乗せられてた。
黒いダイヤって呼ばれ、高値で取り引きされるこの高級食材の特徴は、芳醇な香りだって聞くぜ。
トリュフ初体験のオレは、どんな香りがすんだとワクワクしながら重箱のフタを開け、マズルの先の鼻をひくひくとさせた。

初めて嗅いだトリュフの香りは、シイタケのニオイがした。
初めて嗅いだトリュフの香りは、シイタケのニオイがした。
大事なことだから2度言った。
そしてオレはシイタケが大の苦手だ。
まさかと思ってもう一度嗅いでみたが、やっぱりオレの人生経験の中でコイツに一番近いのはシイタケのニオイだ。

ニオイはシイタケだとして味の方はどうなんだ。
トリュフは予想してたよりも多くて、重箱の中にまんべんなくちりばめられてる。
ひとかけらつまんで口の中に運んでみた。
……よくわかんねえな。
味はあんま感じねえ。
食感って言や、黒い表側の部分はぼそぼそした感じがするし、身の部分はなんだかしゃくしゃくしてる。
ていうかこれキノコなのか?
オレが想像していたイメージとだいぶ違った。
例えんなら、加熱してねえジャガイモを噛んだ時の歯ごたえだ。
一応フォローしとくが、まずいわけじゃねえし親子丼部分は文句なくうめえ。
ただ単にトリュフの香りと食感が、オレのイメージとちょっとばっか違ってただけだ。
ちょっとじゃねえかも知れねえが。

オレのトリュフデビューは、シイタケとジャガイモのイメージで終わった。
だが人生は何事も経験することが大事だ。
……って思うことにしてオレはみそ汁をすすった。


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夜中に小腹すいた時のオレの非常食。