「隔週刊自衛隊DVDコレクション」第8巻でブルーインパルス3代の歴史を振り返る。

ディアゴスティーニの「隔週刊自衛隊DVDコレクション」の第8巻は、ブルーインパルスの歴史を綴るDVDが添付されていた。
バナプルの「Blue is Blue The 50 years」。
創設、発展、飛翔。
2010年の作品だが、3代に渡る記録はブルーインパルスの歴史を知るのにいいDVDだと思う。
オレは発売された当時、エースコンバット好きな仲間と酒を交わしながら見た記憶がある。

戦前の日本は世界有数の航空立国だった。
紫電で知られる川崎飛行機(現在は新明和工業)、隼で知られる中島飛行機(現在はSUBARU)、零戦で知られる三菱航空機(戦前に三菱重工業と合併、現在はMRJ開発のために再び分社化)など優秀なメーカーが優秀な飛行機を作り、それを優秀なパイロットが飛ばしてた。
だが敗戦を迎えた日本は飛ぶことを禁じられ、飛行機はすべてスクラップになった。

この初めてDVDを見た時、1950年代にブルーインパルスがあったことに驚いた。
1958年10月19日、浜松基地開庁記念日の日。
3機編隊、ジェット機による15分の日本初のアクロバット飛行を経て、公式にアプロバットチームが創設された。
当時の名前は「第4航空団第21飛行隊戦技研究班」、そしてニックネームが「ブルーインパルス」。
ブルーは最初第21飛行隊の一部の班だったが、現在のT-4機体を採用した時に広報専門の独立部隊「第4航空団第11飛行隊」になった。

ブルーインパルスの機体は3回変わってる。
初代機体であるF-86Fは、アメリカから供与された当時の主力戦闘機だ。
「86ブルー」と呼ばれた機体は計器も反応が鈍かった。
よくそんな時代の飛行機でアクロバット飛行ができたなと思うと感心する。
DVDでは東京オリンピックで5色のスモークで五輪マークを描いたパイロットもインタビューに応えてる。
本番直前までうまくできなかったのは有名な話だ。
理由までは知らなかったんだが、練習は全機白のスモークを使ってたため位置関係が掴めなかったそうだ。
5色のカラースモークが完成したのは本番直前だったらしい。

2代目は国産練習機T-2。
オレ的にはブルーインパルスと言えばT-2ブルーの印象が強い。
航空立国の復活を目指して作られた日本初の国産超音速航空機だ。
製造は三菱重工業。
オレはT-2ブルーが一番好きだ。
離陸の際に炎を吹き出しながら上昇する戦闘機は珍しいし、このT-2ブルーが飛んだ14年はホントにいろいろあった。
T-2ブルーには不幸な歴史がある。
浜松基地航空祭の展示飛行における墜落事故。
その悲しい事故もこのDVDでは触れている。
「下向き空中開花」の演目の最中、4番機が墜落炎上しパイロット1名が殉職した。
事故の原因の1つには、降下状態から次の動きに移る隊長機のブレイクコールの遅れが指摘されたようだが、数秒が生死を分ける世界なんだなって思った。
この事故が原因で「下向き空中開花」の演目は削除された。
確かに4番機は難しい。
飛行機乗りは危ないと思った時は上に逃げる。
だがそこは1番機がいる。
下向き空中開花もの演目中も前には1番機、そして両サイドは5番機6番機に挟まれてる。
あの空を駆ける演技は、本当にパイロットの卓越した技術の上に成り立ってんだなって思う。

現在のブルーインパルスは3代目、川崎重工業の亜音速ジェット機「T-4」だ。
丸みを帯びた機体からドルフィンとも呼ばれてる。
初めて見た時、「お前太った?」って思った。
東日本大震災で松島基地に津波が押し寄せたと聞いて、オレはニュースを見ながら同僚に「ブルーは大丈夫なのか?」って叫んだ。
実際、松島基地じゃF-2は流されてる。
ブルーインパルスはその日、九州新幹線全線開通記念の展示飛行のために福岡県の芦屋基地にいたそうだ。
ブルーも流されていたら、もしかするとブルーの歴史に空白の期間ができたかも知れねえ。

ブルーインパルスのパイロット、正確にはパイロットへの切符を手にしながらのパイロットになれなかった男の物語として「空飛ぶ広報官」って小説がある。
テレビでドラマ化もされたが、その最終話でも震災時の松島基地の話が取り上げられてた。
オレは基地司令とテレビ記者の次の会話のやりとりに目頭が熱くなった。

「当時の基地指令が人命優先を即断して避難指示を出したからこそ、松島基地は勤務中の隊員に一人の犠牲者も出さずに済んだのです」
「松島基地はその後、無事だった隊員を全投入して災害救助活動に乗り出しました」

「松島基地も被災しているのに、ですか」

「そこに気づいてくださる方は稀です」

「空飛ぶ広報室」 より

基地が津波で冠水するという事態に遭遇したっつーのに、彼らは自分たちを被災者と見ないしていない。
この瞬間、オレは涙で前が見えなくなった。
鼻水も出た。
オレも阪神淡路大震災じゃ自衛官の人に世話になったが、この国を守ってくれてる自衛官には本当にアタマが下がる。
いつか松島基地でブルーインパルスを見てみたい。


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ちなみにオレは航空自衛隊下部候補生試験を受けて落ちた。

「隔週刊自衛隊コレクション」の第7巻は潜水艦乗り・サブマリナーたちの成長の物語だった。

ディアゴスティーニから「隔週刊自衛隊DVDコレクション」の第7巻と第8巻が届いた。
第7巻は潜水艦の教育訓練隊を扱った「海上自衛隊潜水艦部隊」、第8巻はブルーインパルスの歴史を綴った「Blue is Blue The 50 years」だ。
オレは船がニガテなんで、海上自衛隊についての知識はあんまりねえ。
ニガテな理由はアレだ、すぐ船酔いすんだ。
だが、潜水艦だけは興味があって、さっそくDVDを見てみることにした。

潜水艦に興味がある理由、それは有川浩の「自衛隊3部作」の中で「海の底」が一番好きだからだ。
陸上自衛隊を扱った「塩の街」、海上自衛隊を扱った「海の底」、そして航空自衛隊を扱った「空の中」。
その中でオレは「海の底」が一番好きだ。
理由は一番自衛官が主役の作品だからってのと、3部作の中では現実的に発生しうる物語だからだ。
桜祭りで一般開放されてた横須賀の米軍基地に、突如海からザリガニみたいな巨大生物が現れて人々を襲い補食する。
そんな中、停泊していたおやしお型潜水艦「きりしお」に逃げ込んだ2人の潜水艦乗りである自衛官と、彼らの艦長が自分の命に代えて救った少年少女たちの物語だ。

付録のDVDは、お馴染みワックの「海上自衛隊潜水艦部隊」。
だいぶ古い作品で今から8年前の2011年にリリースされてる。
とは言え今でも3,000円ぐらいで売られてる作品なんで、1,400円程度で買えると思ったらお買い得だ。
DVDのテーマは潜水艦教育訓練隊への密着だ。
潜水艦の基礎を学ぶところで、正式名称は「海曹士専修科潜水艦課程」と言う。
潜水艦乗りになるには、体力学力のほか航空機パイロット並の適正検査を追加する必要がある。
潜水艦は一度出航したら長期間狭い船内で大人数と暮らすことになる。
そこには高い協調性が求められ、世界的にも潜水艦乗りはエリートとして扱われるそうだ。
海上自衛隊が運用している潜水艦は2種類。
1998年から運用を開始したおやしお型潜水艦と、2009年から運用を開始したそうりゅう型潜水艦。
そうりゅう型潜水艦は、ディーゼルエンジンの潜水艦としては世界最大になる。
大人の事情もあって、原子力潜水艦はアメリカ、イギリス、ロシア、中国、インドの核保有五大国しか持ってねえ。

DVDでは潜水艦の潜行シーンもあったが、潜水艦の潜行を「沈む」と言うのはNGだ。
潜水艦は「沈む」のではなく「潜る」。
これ、間違えると潜水艦乗りは「イラっ」と来るそうだから、言葉は気をつけて使おう。
理由は言わねえでもわかるよな。
潜行のシーンもあれば浮上のシーンもある。
潜水艦が緊急浮上する姿は、まさにトム・クランシーの映画の世界だ。

「海の底」を読んでて気になったことがある。
任務を終えた潜水艦乗りは相当ニオうそうだ。
このことは本作のマガジンでも語られていた。
ディーゼルのニオイや長期間風呂に入ってねえ男のニオイがカラダに染み着いていて、上陸後はタクシーに乗車拒否されるし、電車に乗ったら周りから人が消えるそうだ。
そんな環境の中で国防に就いてくれているサブマリナーのみなさんには、本当にアタマが下がる。
せめて国費でファブリーズを支給してあげて欲しい。 


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「海の中」は名ストーリーだ。

出張から帰ると「自衛隊DVDコレクション」の第4号と第5号が届いてた。

東京出張から家に戻ると、「自衛隊DVDコレクション」の第4号と第5号が届いていた。
第4号のテーマは陸上自衛隊の10(ヒトマル)式戦車、第5号のテーマは航空自衛隊のF-2戦闘機だ。
自衛隊の装備で「○式」って言や、装備化された年度を指す。
だから「10式戦車」は2010年度に配備された戦車ってことだ。
そして2000年度に配備されたF-2戦闘機は、「平成のゼロ戦」って呼ばれてる。
「昭和のゼロ戦」の正式な名称は「零式艦上戦闘機」で、配備は1940年だ。
同じ規則で言や「40式」になるとこだが、旧日本軍の場合は西暦じゃなく神武天皇が即位した紀元前660年を元年にした皇紀で数える。
西暦1940年は皇紀で言うと2600年になる。
だから「零式」だ。
西暦と和暦の2つがあるだけでもジャマくせえって声があるが、日本にはもう1つ暦があるんだぜ。

飛行機が好きなオレは、今回も第5号の方を先に見ちまう。
ちゃんと10式戦車も後で見るからな。
第5号に付録で付いてくるDVDは、WACが2013年にリリースした「F-2 コクピット・アイズ」だ。
第3航空団の第3飛行隊と第8飛行隊の協力の元、飛行機のテイクオフからランディングまで、パイロットの前後に取り付けられたコクピット内のカメラの映像が続いてく。
このDVDの楽しみ方は、F-2が飛んでる姿をただただ眺めることだ。
2機が同時に飛び立つことで、隣を飛んでる僚機の車輪を格納する姿とかも間近で見ることができる。
射爆撃訓練の映像は迫力あるし、4機編隊を組んで雲海を征く姿は凜々しかった。
途中で機体スペックや兵装の紹介もあるんだが、それ以外は特にこれと言った解説はねえ。
繰り返すが、このDVDはF-2が飛んでる姿を延々60分間見る作品だ。
そこがなんつーかたまんねえんだ。
今は 個人でも小型のアクションカメラが手軽に買える時代だが、この当時のカメラはまだテープを使っていたらしい。
狭いコクピットでの撮影には相当苦労したと思う。

エースコンバット7でもF-2Aに乗り続けてるオレだが、F-2の洋上迷彩はマジで美しい。
オレはもう3回繰り返して見た。
DVD自体は今でも3,000円ほどで売られてる。
第3飛行隊と第8飛行隊の特製ステッカーが付いて1,390円なら、結構いい買い物だと思うぜ。


F-2好きだ、大好きだ。